
■初戦 ~まさかの組み合わせ~
24期全体では初となる公式戦・湘南レーベルカップ 1年生大会を目前に控えた9月29日、
パワーアップのため参加した1泊2日の茨城交流戦を終え、選手たちは潮来市の道の駅で無邪気にはしゃいでいました。
帰路につく直前、コーチが広場に選手たちを集め、公式戦1回戦の対戦カードを発表。
「…横北A対B!」
衝撃の言葉に大騒ぎする選手たちと絶句する親。
全54チームが参加するトーナメント初戦で2チーム編成の横北対決という超想定外の組み合わせとなりました。
登録チーム名は“横浜北”と“横浜北疾風(はやて)”。
事実上、横北24期代表決定戦ということに…。
10月12日、初戦の朝。
決戦の地へ向かうマイクロバスで出発を待つ“疾風”のキャプテンは…。
「なんか…、複雑っす…。」
仲間だけど敵。
戸惑いが隠せないようでした。
いつもの紅白戦とは明らかに違う、正真正銘のガチ対決。
真新しいライトグレーの公式戦用ユニフォームが両ベンチ前に並びます。
日ごろは協力し合って指導いただいているコーチと総監督も真剣なまなざしで対峙。
できることなら、決勝で見たかった光景…。
互いの能力は手に取るようにわかりあえている中で、絶対に負けられないプレッシャーを抱えているであろう“横北”と最初からフルパワーで突破口を模索する“疾風”。
結果は…、横北13-2疾風。
序盤から猛攻をしかける“横北”に封じ込められる形となった“疾風”。
4回に反撃ののろしを上げるも、コールドゲームとなりました。
試合後はどちらの選手も晴れやかな表情。今後につながる何かを感じたようです。
■2回戦 ~盤石の仕上がり~
2日後。
トーナメントを勝ち上がる権利を得た“横北”は、藤沢リトルシニアさんとの2回戦。
攻守で主導権を握り、10-1の快勝。
先日の大谷翔平選手の言葉で表現するならば、“先制、中押し、ダメ押しと良い点の取り方、ゲーム運びが素晴らしかった”
まさにその通りで、選手たちは大きな手応えを得たようでした。
■3回戦 ~王者への挑戦~
10月19日。
3回戦の相手は、昨年の王者・中本牧リトルシニアさん。
毎年のように多くの大会で優勝を手にする強豪チームとあって、選手たちのメンタル面が気がかりでしたが、他チームの試合を観戦しながら意外にもリラックスしてその時を待っていました。
決戦の時。
リラックスして臨めたのが功を奏したのか、序盤から好ゲームを繰り広げる横北。
取られたら取り返す、粘り強いゲーム展開に親たちはスタンドから声を枯らしながら叫び続けます。
いつもは控えめな声掛けの選手たちもゲームが進むにつれて必死に声を出し、互いのプレーを称え、励まし合っていました。
…結果は5-6。
1点差の惜敗に涙をぬぐう選手たち。
全てを出し切った激闘の熱を冷ますように、スタジアムの階段に座り込んでいました。
その日のミーティング。
総監督は…
「疾風チームを含め、このチームは強い!このチームで全国を目指そう!全国へ行こう!」
24期が始動して半年あまり。
大きな大きな目標が掲げられました。
スタメンでチームを引っ張った選手。
途中出場だった選手。
ベンチでサポートを続けた選手。
諸事情で休みだった選手。
それぞれが感じた思いを大切にして、前に進む力に換えられますように。
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